ポイントは広告!
「YouTuber」が職業として成り立つ理由

2019.12.27

「YouTube」を見た経験がない。中学生では、そんな人は少数派かもしれません。YouTubeで動画を配信する人「YouTuber」が将来なりたい職業として人気になるなどビジネス面でも注目されるYouTuberですが、どのようにお金を稼いでいるか知っていますか? 人気の職業YouTuberがお金を稼げる仕組みを勉強してみましょう。

おもしろい動画でひきつけて広告を見せて収益を上げる

YouTuberの稼ぎ方として、「広告収益」は大きいでしょう。「広告」とは、売りたい・広めたい商品やサービスのお知らせを会社などが人目につく場所に掲出することでお金が発生する仕組みです。TVCMやSNSのタイムラインに出てくる商品紹介も広告の一種といえます。

条件をクリアして「YouTubeパートナープログラム」に認められたYouTuberは、動画の再生時に表示される広告の視聴数・クリック数に応じて、YouTubeを運営する「Google」から広告収益をもらっています。視聴者の気になる動画を作って公開し、動画の合間でCMを見せて商品などを紹介する仕事なのです。

Google以外にも、スポンサーや視聴者から直接お金をもらう場合も

YouTubeで表示される広告にはタイプが複数あります。2019年12月時点では、たとえば下のようなタイプの広告が表示されています。

  • ・インストリーム広告:動画の最初や途中に数秒間だけ再生画面内に表示される
  • ・オーバーレイ広告:動画再生画面の下の部分に画像として表示される
  • ・サイドバー広告:スマホで見るとチャンネル名の下に、PC画面では右上に画像として表示される

上の3タイプでは、Googleが契約した企業の広告がYouTuberの意図と関係なく表示される「Google Adsense」の方式で広告が出ます。ほかにも人気になってチャンネル登録者数が増え、Googleを通さずにスポンサー企業から直接仕事をうける代わりにお金をもらえるパターンもあります。動画の中で新商品を使ってみたり実際のサービスを体験したりしながら広告するのです。

また“投げ銭”の仕組みに似た「スーパーチャット」で稼ぐYouTuberも出てきました。ライブ配信の際に、視聴者はコメント投稿と一緒に課金できます。金額が大きいほど固定表示される時間が長くなり、視聴者からYouTuberにアピールできる仕組みです。

さらに“ゲーム実況”動画を配信しているチャンネルなどでは「YouTubeチャンネルメンバーシップ」の機能を利用して月額料金をチャンネル登録者からもらっている場合もあります。月額費を払って、絵文字やバッジなどの特典を視聴者はもらいます。

YouTuberの稼ぎは努力の結果

テレビなどにも出るぐらい人気のYouTuberは、数億円以稼いでいるとも言われています。しかしYouTubeの規約で収益額や報酬額の公開は禁止のため、具体的な金額までは教えられず、わからないようになっています。ほかにも動画の内容について細かい規定がどんどん改訂されて、安心・安全な動画が増えていっている段階といえるかもしれません。

またYouTuberの稼ぎだけで生活できるぐらい人気になるまでには動画を毎日アップする必要があるとの意見も聞かれます。再生に対する報酬も詳しくは非公開となってはいますが、1再生あたり0.1円ぐらいなのではないかと言われています。つまり、楽しそうに見えるYouTuberの仕事も努力が大事なのです。

Google Adsense経由でお金をもらえるのは18歳を過ぎて審査をパスしてからになりますが、中学生のあなたでもYouTubeに動画をアップロードするのは可能です。毎日動画を撮影・編集・投稿するのがどれぐらい大変なのか。チャレンジして、YouTuberの仕事を体験してみるのもいいかもしれません。