塾をきめるときは「体験授業」を受けるべし!!
メリットや準備物は?

2020.09.30

体験授業の利用は塾選びの基本です。多くの塾が授業を無料体験できるサービスを提供しており、生徒獲得の手法としています。ただ無料でも、体験するのにメリットがなければ、やる意味がありません。生徒側にどんなメリットがあり、有意義な体験にするにはどんな注意が必要なのかを紹介します。

塾の体験授業とは実際の授業を無料で体験できるサービス

塾の体験授業とは、塾生向けに行われる授業を入塾前に体験できるサービスです。ほとんどの塾が無料で体験制度を設けており、塾によっては複数回の無料体験が可能な場合もあります。チラシやHPに記載がなくてもほとんどの塾が実施しているため、“今だけ”などと煽っている広告に振り回されないようにしましょう。

体験授業の内容は、塾生の授業と基本同じです。中には体験授業用に簡単でおもしろい授業をしている塾があるため、複数回の体験授業が可能な場合は上限回数ギリギリまで受講するのが失敗を防ぐポイントになるでしょう。

また無料とはいえ、違う塾を何件も回るのは生徒の負担になります。初めての塾選びの場合は、個別・集団をそれぞれ2件ずつ合計4件程度回ってみると違いが分かって選びやすくなるでしょう。個別・集団のいずれかが決まっている場合は、3件程度でもよいかもしれません。

体験授業のメリットは塾のミスマッチを契約前に知れること

体験授業のメリットとして、塾と生徒のミスマッチを防げることが挙げられるでしょう。チラシやHPで良く書かれていたり、知人の紹介で口コミが良かったりしても生徒自身がどう感じるかは実際に行かなければ確認できません。

クラスの雰囲気や授業の進め方を生徒が確認しつつ、立地条件(自宅・学校からの通塾のしやすさ)や環境整備(施設の衛生面や空調設備・セキュリティ対策など)に問題がないかは親御さんが実際に足を運んで確認するのが望ましいです。

体験授業を受けるには確認事項をすり合わせてから電話やWebで申込み

体験授業の申し込みについて、基本情報を確認しておきましょう。

体験授業の申込方法

チラシやHPに記載の番号に電話をするのが一般的です。塾の担当者が電話にでたら体験授業をしたい旨を伝えましょう。担当者からは、生徒の名前・学校名・学年・体験授業の希望日時などが聞かれます。電話ではその場での受け答えになるため、確認事項は事前に生徒とすり合わせておいてください。

また先の基本事項の他に「当日の持ち物」「保護者の同伴」「駐車場・駐輪場の有無」「授業前後を含んだ体験授業の流れ」などを塾の担当者に確認しましょう。授業の後に面談などがある場合は、知らずにあとの予定を入れていたりすると困ってしまうのはあなたです。

またWebやメールでの申込が可能な塾もあります。確認に時間がかかりますが、慌てずに内容を確認してやりとりができ、文面で内容が保存されて後から見直しやすいのはWebやメールのメリットでしょう。確認事項は電話の場合と変わりません。やりとりに時間がかかる場合があるため、余裕をもって申し込みをしましょう。

体験授業当日の流れ

体験授業当日は一般的に下のような流れになります。

・指定の日時に塾に到着 ※受付や説明の時間を考慮して10〜15分前には到着。

・受付/説明

・授業開始

・面談/アンケート
※保護者が同伴しない場合、後日あらためて電話がある場合も。

体験授業で気になるのが「持ち物」と「服装」かもしれません。服装は基本的に自由な塾がほとんどです。学校帰りに制服、部活帰りにジャージ、休日に私服で問題ありません。ただ塾ごとで違う可能性はあるので、細かくは塾に確認してください。

持ち物は、筆記用具・教科書・ノートのほかに、クリアファイルがあると良いでしょう。資料のなかには契約書など重要なものがあるかもしれません。紛失しないように他と分けると良いでしょう。成績表やテスト結果を持参してほしいと塾側から言われる場合もあります。また教室に上がるときに靴を脱ぐ場合は上履きを持参した方がいい場合もあります。飲み物や時間によっては昼食・夕食なども必要になります。

体験授業を受けるときのポイント

体験授業を有意義にするためには、事前に親子でチェックポイントを確認してから臨んでみてください。

[事前段階での確認事項]
・持ち物や服装などを当日の準備を確認する
・体験授業の先生が、通常授業でも担当してくれるのか確認する
 →担当が変わる場合は実際の担当者の体験授業ができないか交渉する
・入塾後に通う曜日に体験授業を受ける
 ※曜日によって講師が変わる場合がある

[生徒がチェックするポイント]
・教室の雰囲気:勉強に集中できる雰囲気か(適度な緊張感も大事)
・講師の印象:話しかけやすく清潔感のある講師か
・講師の能力:授業がわかりやすく細かい点まで解説してくれるか
・自分との相性:内容や進み具合など授業が自分の現状に合っているか
・知り合い関係:周りに知り合いがいるか(仲良しだけでなく、苦手な人もチェック) など

[親御さんがチェックするポイント]
・交通の便:自宅/学校/駅から遠すぎず、問題なく通塾できるか
・騒音:ほかの生徒が騒いでいたり外の騒音などでうるさくないか
・衛生面:設備が綺麗か(古くても綺麗に清掃されていたらOK)
・便利なサービス:入退室管理システムなどでお子さんの動きが共有できたりするか など

体験授業後に入塾を断る方法

申し込みをとしても、たとえば他の塾で決めてしまい体験授業をキャンセルしなければならない人もいるでしょう。そういった場合はなるべく早く・ハッキリと断りの連絡を入れてください。塾側も準備をして待っており、また曖昧な返事では“まだ決めかねているのでは!?”と勧誘を続ける場合があるからです。また体験授業後であっても、断る場合はなるべく早く・ハッキリと断ってください。

連絡方法は電話でもメールでもかまいません。なるべく早く・ハッキリと断る以外では、対応への感謝と無駄にしてしまったお詫びを告げるのがポイントです。メールで送る場合は、下のような文面で断ってみると良いでしょう。

〇月○日の〇時からの体験授業に参加した〇〇(生徒の名前)の親です。その折にはお世話になりました。入塾について〇〇と検討を重ねた結果、大変恐縮ではございますが、他の塾に通わせることにいたしました。丁寧に対応いただいておきながら誠に申し訳ありません。よろしくお願いいたします。

親は出しゃばらず、生徒の意見や考えを尊重して体験授業や塾選びを

塾の体験授業について情報をまとめましたが、中学生以上の生徒にはある程度まかせてしまって良いかもしれません。生徒によっては、親御さんが必要以上に出しゃばると塾に通う気すら無くしてしまいかねないでしょう。せっかく塾に通って勉強をしてもらおうと思ったのに、それでは本末転倒です。今回まとめた内容はあくまで参考として、最終的には生徒の意見や考えを聞きながら体験授業の利用や塾選びを進めてください。