【塾の選び方】子どもに適した塾を選ぶことが大切
2020.09.30
適した塾を選ぶにはどうしたらいいのか。生徒によって最適な塾が違うため、絶対的な選び方があるわけではありません。そこで重要になってくるのが、親子の役割を明確にしてそれぞれの判断を合わせて塾を比較・検討することです。今回は塾選びでチェックしたいポイントを親子それぞれの観点で分けてまとめてみました。参考にして適した塾選びに努めてください。
親子で考える塾選びのポイント
塾を選ぶときに生徒と親御さんで考える軸が違います。生徒は“自分が集中して勉強できる環境か”、親御さんは“塾通いのコストが生活の負担になりすぎないか”です。細かいチェックポイントについてそれぞれでまとめてみました。まずは親子両者で話し合って判断するポイントです。
塾通いの目的を決める
何のために塾に通うのかを決めましょう。塾(学習塾)の分類として、学校の授業や定期テスト対策をする「補習塾」と受験対策をする「進学塾」がありますが、定期テストなのか高校受験なのか、どこで結果を出すために塾に通うのかを決めると言い換えると分かりやすいかもしれません。目的が決まれば、補習塾か進学塾か・集団塾か個別塾かなどあらゆる選択肢を判断する指針になります。
家からの距離
塾がどこにあるのかは通う上で重要です。家から遠すぎると通うのが面倒になる人がいれば、近すぎて気持ちを切り替えられない人もいるでしょう。親御さん目線で考えれば、遠すぎて送り迎えが必要になったり、交通費がかさんだりするのも無視できません。どの程度の距離であれば問題ないのかを話し合ってみましょう。
生徒が考えるべき塾選びのポイント
冒頭で、“勉強に集中できる環境か”を生徒は見極める必要があると紹介しました。“ここで頑張りたい”と思える塾を、親任せにするのではなく、自分でも考えて親に意見を伝えるようにしましょう。
授業形態
補習塾・進学塾以外の分類では、集団塾と個別塾の違いを考慮するのが望ましいです。集団塾は学校の授業と同じように講師1人が前に立って数十人相手に一方的に解説を行うスタイルです。周りから刺激を受けられて費用が安価な反面、一人一人の疑問に合わせて授業が止まったりはしないため学習が進んでいる子向けといってもいいでしょう。対する個別塾は、生徒1〜2人に講師1人が付きっきりで指導をします。勉強が苦手で時間をかけたい人や学習習慣がなくて側で監視してもらった方が集中できる人には向いているでしょう。
友達が通っている塾
友達が通っている塾に一緒に通うのは珍しい話ではありません。その塾の評判を聞けるため、塾選びの判断基準になり便利でしょう。また友達と一緒だからこそ塾通いを続けられる人もいるはずです。しかし、友達に適しているといってもあなたにも適する塾だとは限りません。気に入って通っている友達からの意見は肯定的な方に偏っている可能性があります。判断基準はあくまであなたが“勉強に集中できる環境か”どうかです。友達の話もひとつの意見だというのを忘れずに冷静に塾を比較するようにしましょう。
塾との相性
学習塾の分類を説明しましたが、条件がいくら合致したとしても、実際に利用して合わない(勉強に集中できない)と感じたらその塾はあなたには向いていないということです。苦手な友達が通っている・自習室があってもいつも満員で使えない・清掃が行き届いていなくて不快・夜帰る際にひと気がなく暗くて怖いなど、通ってみないと分からないことは多くあります。体験授業などを通して、塾との相性を確認するようにしましょう。
親御さんが考えたい塾選びの注意点
親子で考える点以外で、とくに親御さんが考えたいのがお金の話です。塾通いには多くの費用がかかります。勉強に集中できるかを生徒がチェックする一方で、塾費用がどれほどかかるのかを知り、経済面を考慮しながら通わせ続けられる費用かを検討するのは親御さんの仕事といえます。
どんな費用がかかるのか
塾の費用といえば授業料に目がいってしまうかもしれません。しかし、入学金や年会費・教材費・テスト代・季節講習費など他の費用を含めた年間の総額で検討して塾各社を比較してください。中学生が学習塾費としていくらぐらい使っているのかを文部科学省が調査(平成30年度子供の学習費調査)して算出した平均値(年間1円以上支出者のみの平均額)は公立294,000円・私立262,000円です。参考にしてみてください。
コストに見合った結果が得られそうか
費用が高くても効果がない場合はもちろんあるでしょう。親御さんだけが躍起になって生徒が塾通いに乗り気でなかったり、生徒が合わないと感じている塾に親御さんが良いと思って無理やり通わせていたりすると費用の大小は関係なく効果は期待できないでしょう。反対に費用が安くても、生徒が集中して勉強に取り組める塾ならば、定期テストの得点アップや志望校合格は近づきます。費用対効果が見込める塾かどうかを親御さんがしっかり判断するようにしましょう。
基礎作りから応用まで!!塾通いのメリット3選
塾を選ぶ以前に、もしかしたら塾に通うのに前向きでない生徒もいるでしょう。先述の内容はすでに前向きになれている生徒向けだったかもしれません。改めて塾に通う意味やメリットについてもまとめます。塾がどういう場所なのかを考える上で参考にしてください。
勉強の習慣が身に付く
勉強ができる人は、勉強する習慣が付いている人かもしれません。帰ったら食事の前に宿題を終わらせる・授業で分からなかったところは後から先生に質問するなどの習慣が身につけば、勉強ができるようになる・好きになるはずです。色々な学習習慣を身につけるのに塾は打ってつけでしょう。決まった曜日は塾で勉強する・宿題は自習室で終わらせて必ず出す・定期テストで間違えた問題は講師に質問して解決するなどから始めてみてはいかがでしょうか。
苦手科目を減らせる
補習塾の説明で簡単に紹介しましたが、学校で習っても分からない・苦手な科目や単元は塾で改めて勉強し直せば良いのです。とくに定期テストの見直しは、一人一人間違えた箇所が違うため個別でやるのが望ましいのに、学校の授業では時間がなく、自力で解決するしかない(そのまま放置してしまっている)場合がほとんどではないでしょうか。個別塾であれば苦手な箇所を集中的に勉強したりテストの見直しを講師と一緒に時間をかけて行えたりします。さらに学校より先行した内容を塾で予習しておけば、学校の授業が分かりやすくなるでしょう。
受験対策になる
塾通いに前向きでないのは、学校の授業や定期テストで結果が出ているからかもしれません。しかしもし難関校を目指すのであれば、進学塾で志望校別の対策をしないと志望校が用意する独特な問題に対応できない可能性があります。塾には受験に関する情報が多く収集・蓄積されているため、進路にあった情報を得られるでしょう。さらに1・2年生時から通っていれば受験期の先輩方の様子を間近で見られます。自分の受験勉強を早く始められるのはもちろん、受験生としての生活をイメージしやすくもなるでしょう。
生徒は心で、親御さんは頭で考えて塾を見極め
塾選びのポイントを、生徒と親御さんで違った観点からまとめてきました。生徒は自身の感じ方や好き嫌いといった心による判断が重要であり、親御さんは費用や費用対効果などの頭で冷静に判断するのが大事といってもいいでしょう。目標を決めるのを最初に書きましたが、達成するためには親子で話あって適した選択をするのが近道です。塾選びは親子でしっかり時間をかけて行ってください。