個別塾と集団塾の違いは?
メリット・デメリットや選び方の基準を紹介

2020.09.30

塾選びの際に、個別塾と集団塾のどちらがいいのか迷われる方も多いです。塾と生徒との相性が重要になるため、合わない方に通っても結果は期待できません。今回はそれぞれの違いとメリット・デメリットをまとめました。読んで比べながら塾選びの参考にしてください。

個別塾とは生徒1〜2人に講師が1につくフォローアップスタイル

個別塾とは生徒が1〜2人程度に対して講師1人が付きっきりで指導をするスタイルの塾です。講師と生徒の距離が近く、内気な生徒は質問がしやすかったり、血気盛んな生徒や集中力が続かない生徒は側で見てもらえるため勉強に打ち込みやすかったりします。学校の定期テスト対策や授業からの遅れをカバーする「補習塾」は個別塾の形態をとっている場合が多いです。

個別塾のメリット:生徒の要望やペースに合わせた授業が受けられる

個別塾のメリットは生徒個々人に合わせた授業が受けられる点です。時間帯や受講科目・授業数などの選択の自由度が高く、分からないところは時間をかけてゆっくり、分かっているところは新しい単元をどんどん進められます。先述したとおり、学習習慣の身についていない生徒の側について、勉強に取り組む習慣付けも行ってもらえるでしょう。

個別塾のデメリット:費用が高めで周りからの刺激が少ない

集団塾よりも費用が高めの傾向にあるのが個別塾のデメリットかもしれません。生徒1人が負担する講師の指導料が割高になり、オーダーメイドで柔軟な対応をしてもらっているためと考えられます。また個人で授業を進めるため、周囲から受ける刺激が少ないのがデメリットになる場合もあります。周りが頑張っているから私もやらなくては、と思えるタイプの生徒であれば集団塾の方が好ましいでしょう。

集団塾は講師が一人で生徒数十人を指導する学校と同じ授業形態

集団塾とは、講師1人で数十人単位の生徒に向けて指導をするスタイルの塾です。学校の授業スタイルと同じといっていいでしょう。受験対策を中心に授業を展開する「進学塾」では、人気・有名講師が集団塾のスタイルで一方的に指導を行い、映像を録画してネット配信などで全国の提携塾でも同じ授業を閲覧できるサービスも見られます。

集団塾のメリット:安価で、周りと切磋琢磨できる環境

集団塾のメリットは周りからの刺激を受けられる点が挙げられるでしょう。テストや模試の順位が出れば、誰でも上を目指したいと思うはずです。数字に現れてこなくても、友達ががんばっている姿を見て“自分もやらねば!!”と生徒は奮起できます。また個別塾よりも、生徒一人あたりの講師の費用負担が少なくなるため、月謝は比較的低いのが一般的です。生徒の数が多いため、受験に関する情報やデータが集めやすいとの見方もできます。

集団塾のデメリット:スケジュールや場所の調整が難しい

対するデメリットとして、授業のスピードについていけない可能性があるのはまず理解しましょう。個別塾では生徒個々人の理解を確かめながらゆっくり授業ができますが、集団塾では基本的には一方的に講師がしゃべるだけで分からないところは自分で解決するようになります。また授業時間など選択の余地が個別塾より狭い点もデメリットでしょう。決まった時間に決まった場所で集団塾は授業が行われます。部活や課外活動などで忙しくてもその日時にその場所に行かなければならないのはデメリットにもなりうるでしょう。

個別塾・集団塾が適しているのはどんな生徒?

メリット・デメリットを個別塾・集団塾でそれぞれ紹介してきましたが、“いったいウチの子はどっちがいいの?”と迷われた親御さんも多いのではないでしょうか。それぞれに適している生徒の特徴をまとめてみましょう。

個別塾が適している生徒:宿題や定期テストが心配な人やマイペースな人

個別塾に適している生徒として、“学校の授業から遅れている人”がまず当てはまります。定期テストで点が取れないのはもちろん、学習習慣がなく宿題を出せていない人も勉強する習慣付けから個別塾で行った方がいいかもしれません。また自分の分からない部分を塾で教えてほしい人は個別塾でのマンツーマン指導の方が向いているでしょう。
さらに“マイペースな人”も個別塾の方が適しているといえます。授業の日時や内容を自由に選びたい・周りに構わず一人でガンガン勉強したい人は個別塾で好きなように勉強してかまいません。もしくは人見知りで質問が苦手な人も、講師が横について“聞く体勢”を作ってくれるため個別塾の方が質問も気兼ねなくできるでしょう。

集団塾が適している生徒:周りを見て自分を鼓舞できる人

集団塾に適している生徒は、周囲との接し方が上手な人といえるでしょう。集団塾では、教室で同じ授業を受ける人だけでなく、自習室で黙々と演習をしている人など多くの生徒が勉強している姿が目に入ってきます。“私も頑張ろう”と自分を鼓舞できる人はもちろん、勉強が苦手でも仲の良い友達と一緒なら塾通いもがんばれるという人もいるでしょう。また授業は講師のペースでドンドン進みます。人気・有名講師の授業はスピーディーに展開されるため、受験対策に力を注ぎたい人は集団塾の方が適しているといえます。

個別塾・集団塾だけでなく塾ごとの細かい違いは体験授業でチェック

塾選びでは生徒に合っているかを最優先するのが望ましいです。個別塾と集団塾の違いを紹介しましたが、ほかにも立地や講師の質・設備などは塾ごとで異なります。体験授業などを通して一社ずつ見極めてから入塾するようにしましょう。