相場と平均の違いに注意!!
中学受験に向けた小学生の塾通い、費用はいくら?
2020.08.31
中学受験をさせたい。または学校の授業にお子さんがついていけていないと感じて塾の利用を検討していたりはしないでしょうか。中学受験なのか、学校の授業対策なのかで利用すべき塾も違い、費用もそれぞれ異なります。小学生が塾を利用する場合の費用はいくらぐらいで何にお金が必要なのでしょうか。まとめて紹介します。
小学生の塾にかかる費用相場
上は小学生が学習塾費としていくらぐらい使っているのかを文部科学省が調査して算出した平均金額です。この金額を相場金額だとできれば良いのですが、学習塾を利用しておらず費用が0円の生徒が公立62.2%・私立30.9%ほど含まれるため、年間で1円以上の費用をかけている利用者だけにしぼると金額が変わってきます。公立13,600円・私立33,7000円と文部科学省は発表していますが、これも平均金額であるのを注意しましょう。
また文部科学省の説明によれば、「学習塾へ通うために支出した全ての経費で,入会金,授業料(月謝),講習会費,教材費,通っている学習塾での模擬テスト代,学習塾への交通費」が学習塾費として合算されているため、たとえば授業料だけにしぼるといった見方はこのデータからできないのも理解しておいてください。
中学受験に特化した進学塾の費用相場
また平均金額以外ではどのような情報が参考にできるでしょうか。たとえば塾各社が掲出している月謝を調べてみて、ひと講座・ひと月あたりの相場金額を概算することならできるでしょう。
そこで塾のHPに実際に掲載されている費用をまとめてみました。文部科学省の平均金額は「学習塾」での金額になっていましたが、入試の指導に特化する「進学塾」と、学校の授業についていけるように定期テスト対策などもしてくれる「補習塾」を合わせた言葉です。それぞれの費用がどれぐらいかかるのかを見てみたいと思います。
進学塾にかかる費用
中学受験を検討しているご家庭では、お子さんが4年生になったら通塾などの準備を始められるケースが多いです。今回調査した各塾も進学先に合わせてコースを分けていました。公立中学校への進学希望者向けのコースは月々1万円程度、中高一貫校向けコースは月々2〜3万円程度、国私立中学向けコースは月々4〜5万円程度と捉えておけばいいのではないでしょうか。また④のように個別指導の場合はさらに費用が割高になりますので、ケースバイケースだというのを忘れないでください。
進学塾にかかる総費用をチェックしよう
授業料だけに目を奪われていてはいけません。上でも情報をまとめましたが、入塾金・年会費・教材費・テスト代などが授業料とは別でかかる場合があるからです。とくに授業料を安く見せておいて、ほかの費用を割高に設定している塾もあるかもしれません。
なかにはHPやチラシでは説明がなく、契約に近づいた段階で話を持ち出してくる場合もあるでしょう。契約前に総額を文面で出してもらい、しっかりチェックするようにしてください。
学校の授業をサポートする補習塾の費用相場
続いては補習塾の費用です。補習塾と進学塾を明確に区別して営業している塾が少なく、営業方針などを参考に4社ほどデータをピックアップしてみました。フォローアップの方向性での指導になるため個別指導の形式をとっていて費用が割高になっていたり、そもそも地域密着型で小規模経営をしている関係で安価な設定をしている会社が該当しているのを承知の上でご覧ください。
補習塾にかかる総費用
補習塾にかかる費用
補習塾も入塾金・年会費・教材費・テスト代などがかかる場合があります。進学塾と同様に、契約前に総額を文面でおこしてもらって確認するようにしましょう。
塾に通わせるには塾代以外にも必要になる
先述したような塾に直接払い込む費用だけでなく、下のような費用が発生するのも考えておきましょう。
- ・交通費
- ・文房具・教材費
- ・通信費
- ・飲食代
家庭ごとで大きく違ってくるのは交通費かもしれません。目的に合った塾が近所にあればいいですが、電車やバスを利用して通う場合は費用がかさみます。また親御さんが車で送り迎えをするとなると、ガソリン代も費用と考えてもいいでしょう。
塾に通わせる前に確認しておきたいこと
通わせる塾ばかりに気を取られずに、事前に落ち着いて確認したい点があります。下の3点をチェックしてみましょう。
お子さんの希望を確認する
周りが中学受験をするから・自分も中学受験を経験したから子供にも同じようにしたいと、親御さんの気持ちばかりが先行してはいないでしょうか。小学生ぐらいであれば道筋を親御さんが示してあげるのも確かに大切です。ただ、塾を検討する今のタイミングでも改めてお子さんの希望を確認してみてください。中学受験に乗り気でなかったり、友達と一緒の中学に行きたがっていたりと聞いてみないと言い出せないお子さんもいるでしょう。
子どもに適した塾を選ぶ
お子さんの考えを聞き、通塾するのが好ましいとなったら次は塾選びです。進学塾・補習塾を紹介しましたが、通塾の目的や志望校と合わせて、お子さんの性格にあった塾を選ぶのがポイントになります。たとえば集団指導と個別指導の違いがありますが、勉強が進んでいて周りから刺激を受けながら勉強した方がよければ集団指導、マイペースな性格だったり勉強でつまずいていたりすれば個別指導を選択するのが良いでしょう。お子さんが勉強に集中できるスタイル塾を親御さんは選んであげてください。
塾通いをさせるトータルコストを確認
お金の話は最後にしっかりやりましょう。上でも書きましたが、塾によっては授業料を安価に見せたり入学金無料を謳ったりして安さをアピールしてくるかもしれません。しかし大切なのは総額です。年間でいくらかかるのかをあらかじめ見積もって、塾を比較すると失敗を防げるでしょう。
お子さんの意見を尊重して塾選びを
小学生が塾を利用する場合の費用について情報をまとめましたが、塾選びの際に大切なのはお子さんの意見を尊重することです。実際に通って勉強するのはお子さんであり、中学受験をして学校に通うのもお子さんだからです。
中学受験となると親御さんが熱心になられる気持ちも分かります。しかし、お子さんと話をして受験や通塾する意図を伝えるところからまずは始めてください。当人が積極的に中学受験や通塾できるようにしっかり話をしましょう。