対象?対照?
中学生が覚えたい「同音異義語」10選

2020.01.22

国語のテストで、カタカナやひらがなを漢字にする問題が出された経験はあるでしょう。「調査の“タイショウ”は小学生以下です」。こんな問題が出されたとき、対象?対照?対称?……と多くの人が迷うものです。

上の“タイショウ”の漢字3つのように読みが同じで漢字が違う言葉を「同音異義語」と呼びます。間違えて覚えている人もいるため、テストでも出題されて確認されるのです。どのような同音異義語があるのかいくつか紹介していきます。

同音異義語は同じ読みでも意味の違う漢字2つ以上でできている

簡単に説明しましたが、詳しく説明すると“読みの音(おん)は同じでも意味の違う2つ以上の漢字でつくられた語”が同音異義語です。教科書には載っていないかもしれませんが、同音異義語と似たような言葉があるので整理してみましょう。

同訓異字:読みの訓は同じで漢字が違う [例]熱い・厚い・暑い
同音異字:読みの音は同じで漢字が違う [例]会・解・回・怪
似形異字:形は似ているが別の漢字 [例]緑・縁・録

覚えておきたい同音異義語の一例

タイショウの例でも分かるとおり、同音異義語についてテストで問われたら、覚えていないと正解するのは難しいです。同音異義語は数えきれないほど多く存在しますので、中学生のあなたが覚えておくと良い同音異義語を10個ピックアップしました。

イガイ

・以外:○○の他 [例]ここ以外には考えられない
・意外:思いの外 [例]意外な結末を迎えた
・遺骸:死体 [例]祖父の遺骸が安置された

イギ

・異義:異なった意味 [例] 試験によく出る同音異義語
・異議:異なった意見 [例] 異議を唱える
・意義:言葉で表す内容・意味・値打ち [例]意義のある時間
・威儀:儀式などで求められる正しい作法や所作。堂々とした振る舞い [例]威儀を正す

イジョウ

・以上:数や量をくらべる際、基準よりも上の範囲であることを示す [例]1時間以上待てない
・異常:普段と違っていること [例]イナゴが異常に発生した
・異状:正常でない状態 [例]異状はありません

イドウ

・移動:位置が動く [例]移動型店舗
・異動:地位や勤務の状態が変わる [例]父が地方に異動になった
・異同:相違 [例]原作との異同が気になる

カイホウ

・開放:開け放つ [例]体育館を開放する
・解放:束縛を解いて自由にする [例]あの子は解放してあげなさい

カクシン

・革新:やり方や考え方を新しく変えること [例]革新的な技術
・確信:かたく信じる [例]間違いないと確信している
・核心:重要なポイント [例]話の核心に迫る

カンシン

・関⼼:興味をもつ[例]関⼼を寄せる
・歓⼼:うれしく思う[例]先⽣の歓⼼を買う
・感⼼:⼼を動かされる[例]社⻑の⾏いには感⼼してばかりだ
・寒⼼:⼼配でぞっとする[例]寒⼼に堪えない

セイサン

・清算:きまりをつける [例]初恋の思い出を清算したい
・精算:詳しく計算する [例]電車代を精算する
・成算:成功する見込み [例]新商品は成算がある

ソウゾウ

・想像:イメージすること [例]未来の自分を想像する
・創造:今までにないものを作ること [例]神様が天地を創造した

タイショウ

・対称:つり合っている [例]左右対称
・対象:相手・目標 [例]対象年齢
・対照:比較・2つの違いが際立っていること [例]対照的な二人

気になったときに調べて覚えよう

上で紹介した10個以外の同音異義語がテストで問われる場合ももちろんあるでしょう。最初は書けなくてもかまいませんので、目にしたときに調べて次は間違えないように覚えましょう。

また同音異義語以外でも同訓異字や同音異字は似たような形式で漢字を問われる機会も多いです。同音異義語と同じく、目にしたとき・自信がないときにしっかり調べて1つ1つ覚えていってください。