記号にすると「≡」と「∽」!
三角形の「合同」と「相似」の違いをまとめよう
2019.12.27
中学2年生で「合同」を、3年生で「相似」を勉強して、似ている!?と感じた人もいるでしょう。違いを理解できていればいいのですが、もしかするとどちらがどちらだったかあやしい人もいるかもしれません。そんな人のために合同と相似の違いをまとめてみましょう。
大きさも形も同じなのが「合同」
大きさも形も同じ図形同士の関係性を表す言葉が「合同」です。教科書の問題などでは位置や向きが変えられていて違う図形に見えたとしても、2つの図形を紙で切り出してみたらピッタリと重なり合います。
記号は「≡」を使い、たとえば上の画像に書かれた三角形2つで表せば「△ABC≡△DEF」のような書き方をします。さらに、図形で同じ位置にくる点同士の関係を「対応する」と表現するのも覚えてください。合同であればそのままでも分かりますが、相似であれば大きさを同じだとして考えたら重なり合う点同士といってもいいでしょう。
記号「△」を使って書き表す際には対応する頂点の並びと同じ順番で書くのを覚えましょう。上の画像で表せば、△ABC≡△FEDは対応する点の順になっておらず間違いで、△ABC≡△DEFと書かなければなりません。
【合同条件】
- ・3組の辺がそれぞれ等しい ([例]AB=DE、BC=EF、CA=FD)
- ・2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい ([例]AB=DE、BC=EF、∠ABC=∠DEF)
- ・1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい ([例]:AC=DF、∠ACB=∠DFE、∠BAC=∠EDF)
※例は上の画像の三角形ABC・DEFにならって記述
「合同条件」として上の3つを学校でも習ったことでしょう。3つのうち、どれか1つがクリアできればOKです。正しく覚えるように学校でも言われていると思いますが、「それぞれ」を書き忘れないように注意しましょう。
「相似」は同じ形で違う大きさ
「相似」は、形は同じでも大きさが異なる図形の関係性を表す言葉です。合同のように紙に書いて切り出したとしてもピッタリと重なり合いはしません。記号は「∽」を使い、「△ABC∽△DEF」のように書きます
【相似条件】
- ・3組の辺の比がすべて等しい ([例]AC:DF=CB:FE= BA:ED)
- ・2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい ([例]AB:DE=BC:EF、∠ABC=∠DEF)
- ・2つの角が等しい ([例] ∠ABC=∠DEF、∠ACB=∠DFE)
※例は上の画像の三角形ABC・DEFにならって記述
相似になる条件を上にまとめました。合同では角の大きさと合わせて辺の“長さ”に注目しましたが、相似では辺の“比”に着目します。相似の場合、対応する辺の比は全部同じです。「相似比」と呼ばれますが、上の画像にある三角形の場合は△ABCと△DEFの相似比は、△ABC:△DEF= 1:2になります。
違いを理解して、言い回しも丸暗記
条件の違いを簡単にまとめましたが、「合同=形も大きさも同じ」と「相似=形は同じだけど大きさが違う」のそもそもの違いをしっかり理解して忘れないようにしましょう。また合同条件・相似条件ともに一言一句そのまま書く必要があります。しっかり暗記するところから始めてください。